Burzum/Filosofem  (ASIN:B000025SJ9)

そのDunkel ist das Leben, ist der Todのゆさんから貸して頂いたもの。ノルウェーブラックメタルバンド、1995年発表の4thアルバム。
このアルバムを表すのに丁度良い文章がとあるゲームにあるので、引用をする。

始まりの刑罰は5種、生命刑、身体刑、自由刑、名誉刑、財産刑、様々な罪と泥と闇と悪意が回り周り続ける刑罰を与えよ
『断首、追放、去勢による人権排除』『肉体を呵責し嗜虐する事の溜飲降下』『名誉栄誉を没収する群体総意による抹殺』『資産財産を凍結する我欲と裁決による嘲笑』
死刑懲役禁固拘留罰金科料、私怨による罪、私欲による罪、無意識を被る罪、自意識を謳う罪、内乱、勧誘、詐称、窃盗、強盗、誘拐、自傷、強姦、放火、爆破、侵害過失致死、集団暴力、業務致死、過信による事故、誤診による事故、隠蔽。
益を得る為に犯す。己を得る為に犯す。愛を得る為に犯す。徳を得る為に犯す。自分の為に■す。窃盗罪横領罪詐欺罪隠蔽罪殺人罪器物犯罪犯罪犯罪私怨による攻撃攻撃攻撃攻撃汚い汚い汚い汚いおまえは汚い償え償え償え償え償えあらゆる暴力あらゆる罪状あらゆる被害者から償え償え
『この世は、人でない人に支配されている』
罪を正すための良心を知れ罪を正す為の刑罰を知れ。人の良性は此処にあり、余りにも多く有り触れるが故にその総量に気付かない。罪を隠す為の暴力を知れ。罪を隠す為の権力を知れ。人の悪性は此処にあり、余りにも少なく在り辛いが故に、その存在が浮き彫りになる。
百の良性と一の悪性。
バランスをとる為に悪性は強く輝き有象無象の良性と拮抗する為強大で凶悪な『悪』として君臨する。始まりの刑罰は五
に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す自分の為に■す勧誘、詐称、窃盗、強盗、誘拐、自傷、強姦、放火、爆破、侵害汚い汚い汚い汚いおまえは汚い償え償え償え償えあらゆる暴力あらゆる罪状あらゆる被害者から償え償え
『死んで』
償え!!!!!!


こういう音楽。って言うか、これ音楽って言えるのかな……。
遅いリズムは死体を引きずって歩く重さ。速いリズムは銃殺される寸前の囚人の脳裏に巡る走馬灯。キーボードが延々と繰り返すミニマルなフレーズは尽きんとする心電図のビープ音。死の匂いのする音楽と言うのは色々あるが、これは、何と言うか、「死」そのものを音にしている感じ。シューゲイザーやポストロックにも通ずるノイズ・反復によって、ブラックメタルの枠に留まらない、ある意味非常に先鋭的で美しい音楽になってしまっているが、これを美しいと感じるのは何かが(文字通り)致命的に間違っているような気がする。そういう音楽。音質が非常に悪く、何か彼岸から聴こえて来るような気分になって来るのがどうしようもなく陰惨。辛い。幾らなんでもこの美しさは辛い。
なお、キーワード「ブラックメタル」の解説は非常に詳しいが、この解説を最初に書いた人の日記はもうない。