Dogggy Style/月桃ディスコ  (ASIN:B00061QWQE)

普段あまり聴かないジャンルの音楽、特に邦楽のそれを聴いてみようかと思った時に参考にしているサイトが幾つかあるんだけれども、これはそのうちの「ラバーソウルの音楽、サッカー、映画」さんで紹介されているのを読んで興味を持ったもの。4曲入り(内1曲は表題曲のショートバージョン)マキシシングル。
レゲエ色の濃いロックと言うのか、それともロック色の濃いレゲエと言うのか。その辺の区別はちょっと良く解らないが、とにかく両方の要素が完全に混ざり合っている感じ。それだけでなく、ファンクやジャズの影響も感じられるし、土着的で和風な雰囲気もある。様々な音楽的要素が渾然一体となった音には、キナ臭くどろどろとした熱気が渦巻いている。
表題曲はドスの利いたベースと騒々しいドラムのリズムが強烈な、タイトル通りのパーティチューン。レゲエ特有と思われる抑揚が付いたヴォーカル、何処となく民謡っぽいメロディ、途中から入るチンドン屋めいたサックスがやたらと猥雑でガチャガチャしていてファンキーで格好いい。#2「疑いようのない太陽の女」は、曲名からしてそうだが、よりロック寄りの曲。後ノリと前のめりのリズムが混ざったようなグルーヴ、曲後半で各々の楽器が叩き出すソロやキメのフレーズがド迫力で、泥臭くもクール。#3「Looking For Rita Session」は12分弱に渡って繰り広げられるサイケなジャズロック風インスト。じりじりと展開してゆく曲調と演奏には凄く緊迫感がある。
一音一音に気合の乗った重さと図太さを篭め、危険な匂いを漂わせる楽器隊のプレイヤビリティは相当に高く、この三曲を聴いただけで音源の数倍強烈であろうライヴが観たくなる。こういう音楽を説明するための言葉を余り知らないので上手く言えないが、とにかく格好良いです。レゲエ色が濃いという事でやはり独特のクセは強く、好き嫌いははっきり別れると思うが、お勧め。一緒に買ったミニアルバム「レゲミドリ」もすごく良かった。


それから。
「ラバーソウルの音楽、サッカー、映画」さんは、恐ろしく広範囲の音楽を、

もともと70年代前後のブリティッシュ・ロック・ファンなのだけれど、彼等も現役の時は20歳代の若者だった。そういう意味では、ロック・ファンをやっている限りは常に現在の若者のパフォーマンスはチェックしていかなくてはならないし、今の若者の音楽も素晴らしいものを持っている。

と言うような視点と簡潔で解りやすい文章で紹介して下さるサイトで、読んでいてとても参考になります。サイト名で検索したりアンテナを調べたりしても名前があまりヒットしないようだが、あまり人の目に触れていないのが不思議なくらい素敵なサイトなので、面白い音楽を色々と探してみたいと思う方は是非。