Raging Speedhorn/How The Great Have Fallen  (ASIN:B0007WAD8A)

イギリスのヘヴィメタルバンドの3rd。ヘヴィメタルと言うか、要するにこれはロックのアルバムです。最高に野蛮でアタマ悪くて何も考えないまま死ぬまで突っ走ってそれをよしとする、これ以上ないくらいにド汚くてクールで格好いいロックアルバム。ロック音楽にも色々あり、個人の好みも千差万別だからこれを受け付けない人も大勢いるはず(何せ基本的にヴォーカルにメロディがないんだし)だが、これを聴かされた上で「さあこれはロックンロールですかそれ以外の何かですか」と尋ねられた時、否と答えられる人はそうそういないだろうと思う。それほどの一枚。
以上。でも良いんだけれども、まあもう少しだけ感想を書いてみる事にする。全体的に音像が前作よりも更に下品でやかましいものになっていて、音像から放射されるエネルギー量はますますもって尋常でなくなっている。おまけに、最もヘヴィなパートの部分のヘヴィネスを最大限保持したままトップスピードで岩塊のようなバンドサウンドをブン回す事まで出来るようになっている。つまり、前作までなら重いか速いかの二択だったのが、本作は重いか重くて速いかの二択になっているわけで、迫力は更に増しているし音に伴う説得力も増していて、何と言うか無敵。明確な役割分担があるとは到底思えないツインヴォーカルの本能と獣性剥き出しのスクリームも実にクールで、リフはえらくキャッチーで耳残りが良い。芸風がはっきりしているからと言う事を差し引いても、前作から何も失う事無く更なるステップアップに成功していると思う。
ちょっと死角が見当たらないほどの傑作アルバム、四の五の言わずにただ聴けば打ちのめされるはず。今回は感想の分量が普段の半分くらいだが、もう本当にこれ以上言う事が見当たらないくらいひたすらにシンプルで、それでいて隙が無く、だからと言って小さくまとまっているわけでは断じてないのが素晴らしい。



超余談。
ああこのアルバムみさくらネタ使って感想書きてえ、と思ったが幾らなんでも本気でそれをやると顰蹙を買うどころでは済まないので止めた。以下ボツにしたネタの一部。
リ、リフゥゥゥゥッ! ぶっとい、ぶっといリフがリフが身体中ぐちゃぐちゃにひりゃふのぉぉぉっ! らめぇぇぇぇっ!! スラッジぽうっ! ドゥームぅぅぅっうひゅぅぅぅっっ! こくまろリズム、ほんなに打っひゃいやっ、ひぁぁぁぁっ! んほぉぉぉぉっ!! 二人いっしょにぃっ、ああ゛っいっしょにスクリームしてくらしゃいぃぃぃぃぃっっぅ!! バカ! バカ! チ…………あーもういいですか。ガルシアさんだってここまで自分の尊厳と魂削るくせに超間口狭くて不毛なネタはしないっての。こいつらのバンド名の由来とみさくら語録を両方知ってる人だけ失笑してやってください。
他にも似たこと考え付いた人いないかなと思って検索してみたら、その結果がこれ。ハラ痛ェです。