夏の盛りは過ぎたとは言え、十分過ぎる青い空。青い海。白い雲。白い砂浜。
辺りを闊歩する、夏のために生まれてきたような身体を誇示する人たち。藤色もしくは紫色のTシャツを着て、東・京・事・変のロゴを誇らしげに背負って歩く人たち。
そんな中で、俺はラムコークとタコスを出店の兄ちゃんから受け取り、その辺の石垣に座って、飲んで、食った。いい天気だ。タコスもラムコークも美味しいし、気分はすごくいい。けれども、あまりにも俺は場違いなところに居る気がしてならなかった。そもそも、俺は夏とか野外とかが似合うクチではない。断じてない。
前々から観たかったバンドが出場する、と言うので知り合い(へもさんありがとうございました)のチケットが浮いていたのを買い受けたんだから、ここに居る正当な理由はそれなりにある。けれども、俺はタコスを齧りながらぼんやりとこう考えていた。
俺、なんでこんなところに居るんだろうな……。
砂浜に設けられた小さいステージの方から爽やかな音が流れて来る。何と言うか、とことん俺は場の雰囲気から浮いていた。
海辺のレゲエ系フェス、サンセットライヴ一日目に行って来ました。