The Back Horn(補足)

「イキルサイノウ」の感想を書いたけども、これは傑作だろう。このバンド、アルバム最初の一音でこちらの耳を掴むのがすごく巧いと思うんだけど今回も初っ端の#1「惑星メランコリー」からやられた。どの曲も掴みがすごく魅力的なので一気に最初から最後まで聴かされてしまうが、バンドとしての勢いの良さと曲作りの練れた技術が両立されていないとなかなかこうはならないと思う。
曲毎の感想を本文Dislike Musicの方であまり書けなかったが、サバッシー(と言うか人間椅子的なのか)なリフが気持ち良い#6「プラトニックファズ」やごく真っ当なパワーバラードの#8「羽根 〜夜空を越えて〜」、イントロやAメロBメロが何故かものすごくB'zっぽい#9「赤眼の路上」とか、ベタベタの哀愁歌謡サーフロックで、この曲にのみヴォーカルに深いエコーが掛かっているのがカラオケを連想させる#3「孤独な戦場」とか、曲のキャラが立ちまくっている。同じタイプの曲がほとんど無く、逆に言うと曲のタイプがバラけても芯がぶれていないのが良い。
ちなみに、「孤独な戦場」の中に「キリストの裏筋舐める女」ってくだりがあって、なるほどなあと思いながら聴いていたんだけども後で歌詞カード見たら「キリストのうなじを舐める女」だった。やれやれ。まあニュアンスはさほど変わらないが。