例によって

「鯉の滝登り」って言うはずのところを、間違って「鯉の逆上がり」と言ってしまった。
夕暮れ、校庭の隅、鉄棒、ぽつりと落ちる影、豆腐屋のパープー(あれなんて言うのか解らない)、何度やっても上手く行かない、けれども諦めない。逆上がりの風景って言うと、やっぱりそういうのを思い出す。いくつか実体験に無い情景なり音なりが入っている気がするが、そこは共通幻想のようなものなのだろう。
……。
その風景の中に鯉が入り込む余地は無い。て言うか、普通そんな間違えはしない。