せめてギターならまだしも考えようがある

普段あまり足の向かない方に、用事があって行った時の話。
用を済ませてからさて帰ろうかと車を走らせていたら、少し遠目にある民家の壁に、このような看板が張られているのを見かけた。
「ナンパ ×××××××× 教室」
××××××××の部分は「ナンパ」「教室」よりもかなり小さく、遠くからでは何と書かれているかよく解らない。解らないが、きっと実際に何を教えるのかを書いているのだろう。ナンパの何たるかだとか、キャッチセールスとか、失敗しないターゲット選びとか、そういうものが××××××××の中に書かれてあるのを想像する。
それって、商売になるのだろうか。わざわざ教室に通ってまでナンパできるようにしたいと考えるなど、なんて軟派なのだろうか。ああでもナンパはしないまでももうちょっとスムーズに初対面の相手でもキャッチーなつかみのある会話が出来るようになるんだったら少し興味がないではないな。などと考えてながら運転しているうちに看板の文字が全部読めるところまで近付いた。
「ナンバ ピアノ・エレクトーン 教室」
と書いてあった。繰り返すが「ピアノ・エレクトーン」の部分は他の文字よりもかなり小さい。
……。
仕方がないので、折衷案としてピアノやエレクトーンでナンパする術について考えてみた。
グランドピアノを常時背負って移動して、ピアノ弾きながらナンパする感じ(昔ガンガンで連載していた漫画にそういうキャラクターがいた)。