アパカー

いつも自転車で通う近所のTSUTAYAに行く途中の道に、高速道路と交差する箇所がある。そこは、一般道が高速道路の下を潜るように浅いU字型に掘り下げられていて、その道を通る時はいつも下る時に全力で自転車を漕いで登りはその勢いで登ってしまうようにしている。
で、今日も借りて来たCDを詰め込んだバッグをカゴに乗せて、その逆陸橋みたいなところに来た。前傾姿勢になって、下りのうちに速度を稼ぐために全力で自転車を漕ぐ。一番深いところに差し掛かって、これから上りが始まる……という時に、歩道に敷き詰められたブロックが盛り上がってかなり大きな段差になってるところが目の前にあるのを見つけた。見つけたんだけど、勢いが付いてるから無理に避けたり止まったりしようとするとかえって危ない。ガードレールがあるとは言え、すぐ隣には車が結構なスピードで走っている車道がある。ヤバ、と思った時にはその段差に踏み込んでしまっていた。
……結論から言うと、段差を踏んで自転車がバランスを崩すと言う事は無かったので、派手にこけたり車道に放り出されたりしてピンボールラフレシアのコンボを食らったりはしなかった。その代わり、CDの沢山詰まったバッグが真上に激しく跳ね、丁度前傾姿勢になっていた俺の顎に当たった。CDに顎を痛打される俺。なんだかバカみたいだが、いや本当シャレにならんくらい痛かった。
星が見える、ってのがただの比喩表現ではない事はよく解った。