特撮/オムライザー (補足)

ウラメタルさんが言われているようにオーケンの色は確かに薄くなっているような感じはした。ただ、その分アクが薄くなって、随分聴きやすくなったようにも思う。音の重さとメロディのポップさのバランスも良いし。特撮のアルバムには毎回捨て曲とまでは言わないものの聴いていてついスキップしてしまう曲が入ってたりするけれども、今回はそれが無いのも嬉しい。ラウドで変態でポップな、いいアルバム。それにしても、NARASAKIが作る気持ち良い轟音はやっぱり凄く格好良い。そして、「プログレ・エディ」のプログレ固有名詞乱発に引っ張られたせいでジャケのオムライザー(ドリルモグラみたいなやつ)はタルカスに見えるしそれのバックのロゴはソフトマシーンの3rdっぽいし、#8「友よ」はPFMに見えてしまうのが妙に笑えた。
かなりポップな内容になっているからか、これを聴いているとCoaltar Of The Deepersの新譜もそろそろ……と言う気分になって来る。特撮のドラマー、ARIMATSUが気持ち良いグルーヴとラウドなヒットで聴かせるタイプなのに対して、ディーパーズのKANNOはどことなく無機質でスピーディーに手数を叩き込む、と言った印象でかなり音の感触が違う(どちらもNARASAKIのギターとの相性はすごく良いと思う)のが個人的に特撮とディーパーズを聴き比べて楽しい部分なので、NARASAKIのギターとKANNOのドラムがガツンとぶつけて来る音もまた聴きたい。