違いのわからない男の話

http://d.hatena.ne.jp/toubouhei/20050613#p1
少年逃亡兵さんより。いしいさんのところで紹介されていたので読んだ。
確かに、そろそろ上半期のベストなどを考える時期だなあ、と思う。今年の上半期は何だかいいアルバムに集中して出会えた気がするし、一般に見ても大物バンドがそれぞれ気合の入ったアルバム出してきているのでかなり豊作って感じだったんじゃないだろうか。まあその辺については月末にでも書くが、この記事本文と同じくらいコメント欄が読んでいて興味深かった。スヌーザーに対するアンチ発言が載っていて、そこにはどうもロッキンオン及びロッキンオンジャパンスヌーザーって対立軸があるようなんだけれども、俺にはどちらも正直言ってあまり差がないように感じられるのに実際にはそこには厳然とした違いがあるらしい、と言うのが面白い。
俺はロッキンオンもロッキンオンジャパンスヌーザーもたまにレビューやインタビューをちょこちょこと立ち読みする程度だし、各々の雑誌がそれぞれ本筋とする流れに沿って音楽を聴く訳でもない(まあ、これは当然だが)のでそもそも違いを理解するのに必要な知識なり見識なりが欠落していると言うのを踏まえて言うけれども、姿勢とか雰囲気とかも含めてやっぱりそう変わらないように見えるなあ。スヌーザーに対して明確にアンチを表明しているんだけれども書き口はスヌーザーのそれと大差ない、みたいな文章もたまに見かけるし。
そんな、傍から見れば違いとも思わないような違いに拘泥してどうするのだろう、などと言うようなところに話を持っていくつもりは毛頭なくて(それを言うならば、自分の方がよほど細かい差異に拘るような聴き方をしているのだ)、ただ、視点だとかそれまで積み重ねてきた経験だとかによって物事の切り口や認識が大きく異なって見えるのだ、と言う当たり前の事を改めて認識した。そう言う風に自分の視点からは完全に死角になっているものの見方がぽんと目の前に出て来るとそれを大層面白いと思う、と言う話。