ロキノン・メタル・PROBOT

ロッキンオンが出てたんで立ち読みしたら、こないだのIRON MAIDEN FESTIVALのライヴレポが載っていて驚いた。まさかこの雑誌でSONATA ARCTICAの名前を見るとは……。あと、ディスクレビューにPROBOTが載っていたんだけども、メイデンフェスのライヴレポにせよPROBOTのレビューにせよ、奥歯にニラが挟まったような歯切れの悪い物言いなのが妙に面白かった。これらのアルバムやライヴを良しとする理由付けや意味付けを上手い事出来なくて困っているような、或いはどこに焦点を当てればいいのか絞り切れていないような感じの文章。ライヴレポは「ダークネスなんてのも出てきたし、プリーストも復活するらしいし、これは本当にこれからオールド・メタルが来るかも」みたいな言葉で締め括られていたんだけども、もしそうなったらもっと困るんだろうかと思うと、ちょっと楽しい。了見が狭いとは自分でも思うが。


で、そのPROBOTを買って来た。ゲストヴォーカリストの個性を、と言うか彼らが自分たちのバンドでやってる事をあまり変えずにやっている感じ。聴いた事が無いバンドのヴォーカリストでも、この人がいるバンドは大体こんな感じなのか、ってある程度推測が付くくらい解りやすい曲が並ぶ。
要するに、これは商業作家によるハイレベルな二次創作なんだと思う。デイヴ・グロールがめちゃめちゃ嬉しそうに即売会でデイヴ総受けメタル本を手売りしてるとこ想像すればいいんじゃないかと(本当はそんなもの想像したくないが)。この人がこういうエグめのメタルが本当に好きだってのはすごく伝わって来るんで、音の感触は思い切りダウナーでヘヴィなんだけど聴いてて楽しい。作りにはさすがに隙が無いし。