Music/BGM

Q and not U/Power

FUGAZIと強い関連性を持つ音、と説明されてもFUGAZIを聴いたことがないのでその辺は解らない。で、そんな自分がこれを聴くと、Gang of FourやTalking Headsの影響が色濃いダンサブルなビートにへろへろしたヴォーカル、例のじゃきじゃきしたギターと言った諸…

Primal Scream/Vanishing Point

ここ数日急激にプライマル強化月間が訪れたので、MotorpsychoとPorcupine Treeとプライマルを全部混ぜたプレイリストをランダムにしてずっと聴いていました。で、本作だが、ダブの要素を大幅に取り入れ、サイケで煙たくてモノトーンな空気が立ち込めている。…

Cultivator/Voice of Love

日本の9人組ダブ/レゲエバンド、の1st。泥臭さや明るさや温かみよりも鋭さや迫力が前に出ているような感じの、とても格好良くて緊張感のある音。レゲエとかダブとかにここ最近興味が出てきた、と言っても自分のツボはヘヴィかつシリアス目なものにかなり限…

tabaccojuice/青い鳥

日本の3ピースバンドのミニアルバム。ヴォーカルの声質は線の細いギターロックの手触りを持っているが、フォークやブルーズ、レゲエの影響を色濃く受けてもいて、譜割りやメロディ遣いにちょっと独特なものがある。リズム隊がまた、そんな風に一癖ある歌や…

Polaris/Home

これが出た2002年、ってのはもう3年前なのか……早いなあ。3rdアルバム「Union」はまだ聴いていないんだけれども、今のところのポラリスのスタジオ音源ではこれが一番好み。ずっしりとした重量感のあるリズムが作る低音部、キラキラしたギターと線の細いヴォ…

Soulfly/Soulfly

これを聴いていると、99年くらいに買った当初は全然解らなくて放り出してしまった、と言うのを思い出します(遠い目)。ともあれ、マックス・カヴァレラの新バンド、第一弾の本作は規格外の音圧とヘヴィネスとブラジリアンなビート感覚と血を吐きながら吠え猛…

Steve Winwood/About Time

ギター/ドラム/オルガン兼ヴォーカル、と言う編成。ベースに相当する音もオルガンのフットペダルで出しているので、スティーヴ・ウィンウッドが実質一人三役でスタジオライヴ録音をしたって事になるが、そういう素振りが全然無い余裕の演奏、何ともいい具…

Stonegard/Arrows

ノルウェーのメタルバンド、2005年作の1st。ニューメタルとメタルコアの中間のようなバンドサウンドと整合感バリバリの音作り、曲作りは概ね直情的だが時々スケール感を出そうと展開に凝ってみせたりもする。暴動や騒乱を思い起こさせるようなザラっとした不…

Nils Petter Molvær/Solid Ether

サンプリングやらブレイクビーツやらを駆使するノルウェーのトランペッター、2000年作の2nd。バンド編成の中にターンテーブリストまで含み、ドラムンベース的リズムとトランペットが絡む、いわゆるフューチャー・ジャズ。5年前のフューチャーって言われても…

Motorpsycho/Timothy's Monster

モーターサイコを聴くのはこれで4枚目。2枚組の大作で(と言ってもこの人たち2枚組アルバムが妙に多いが)、Disc1は思い切りキャッチーでキラキラしていて聴いていて楽しくなるような、けれども何かどこかがエキセントリックなポップソング集、そしてDisc2…

プレイリストその2/その3

最近、自作コンピの交換と言うのをやったので、ちょっとそのリストを出してみる事にする。 まず、頂いたもの。 Throwcurve/フレッシュ! 音速ライン/スローライフ つばき/雨音 つばき/アセロラ 音速ライン/冬の空 Throwcurve/青く塗れ 真空メロウ/魔…

Anekdoten/Vemod(暗鬱)

実は93年発表のこのアルバムをアネクドテンの中では最後に、しかもごく最近になって聴いた。クリムゾン・コピーと揶揄する向きもあったと聞いたが、そんな言われるほどコピーって風でもない。確かにそのままな部分もあるが、本家の不条理加減と実験精神を独…

BoAT/Roro

チボマットやPuffy amiyumiを面白がるアメリカ人に聴かせたら大喜びしそうな変てこポップから一転して叙情性と物語性を押し出し……て言うかぶっちゃけプログレ路線に豹変。そして驚くほどそれがハマっている。これ、確かにリアルタイムで聴いてたらびっくりす…

Opeth/Blackwater Park

超暗い音楽超大好き。例えば#4「The Drapery Falls」辺りの尋常でない荒廃具合とシューゲイザー勢の向こうを張るようなノイズの壁はもはやデスメタル云々で語れない域にまで達しているが、それと同時にOpethはどこまでいっても鉄壁のヘヴィメタルでもある…

DMBQ/Hercules Hits "DMBQ Best"

DMBQの音楽は要するに思い切りツェッペリンなわけで、ここまであからさまにハードロックやる人たちは世界中見渡してみても今はもう珍しいと思う。そんな彼らのベスト盤、さすがに曲は選りすぐりだが、このバンドは曲がどうこうとか言うよりもうバカみたいに…

Motorpsycho/Trust Us

モーターサイコに関してはどうにも音源を手に入れるのに手間取るので、なかなか聴き進められない。これは98年発表の二枚組アルバムで、現代的なロックンロールの部分と古式ゆかしいプログレ〜サイケの部分とが交錯したらたまたまRadiohead辺りの流れと似たよ…

The Gloria Record/Start Here

たおやかで美しいメロディは、さほど派手ではないけれども一度聴くと耳から離れない。広い風景を思わせるようなスケールの大きい、けれども大仰ではなくてすごく地に足が付いている感じがする。最近、すごく良いエモのアルバムって立て続けに出ている気がす…

坂本真綾/Dive

珠玉のポップソング集でありながら暗くて閉塞的で、かと思えば躁状態で弾けたりする曲もある。と、19歳と言う年齢が見事に切り取られた傑作アルバム。菅野よう子の作る曲はえらくニッチでマニア臭いところと王道中の王道なイメージが同居して中毒度高いが、…

Porcupine Tree/Up the Downstair

93年発表の2nd。近作の歌モノ具合とは随分趣が異なる。スティーヴ・ウィルソンのソロプロジェクトに近く、インスト重視で醒めたグルーヴがうねるヘヴィサイケ。恐ろしくパーソナルなアルバムで、べったりと音像に張り付いた閉塞感や孤立感は、トレント・レズ…

Patton/Kaada/Romances

マイク・パットン先生のプロジェクト。ちゃんとした感想はこちらもどうぞ。この間初めてWorld's End Girlfriendを聴いたんだけれども、子供の甘美な悪夢みたいな世界観がこのパットンカーダと非常に近かったので驚いた。Fantomasの新譜もカオティックコアと…

Manu Chao/Clandestino: Esperando La Ultima Ola...

英語、フランス語、スペイン語が混ざった歌、一応レゲエがベースと思えるものの、ワザとかと思えるほどごった煮でインチキ臭い無国籍エスノ風な曲調。笑ってしまうくらい泣きを煽る哀愁のメロディ。けれども、インチキ臭くはあっても決して嘘臭くはなくてと…

Mary Beats Jane/Mary Beats Jane

速ければスラッシュ、遅いとグランジ、行き着く先はロックンロール……あれ、ひょっとしてThe Hauntedの4thってこのアルバムと同じバランスですか。いやまあそれはともかく、10年以上前のこのアルバムの現役度はすごい。今聴いても斬新さや気概は全然色褪せて…

Magma/Kohntarkosz Anteria

ドス黒くてげんなりするほど重い昔のアルバムに比べると幾分ライトな手触り。分厚いコーラスがとてもカラフルだし、リズムは超手数多くてヘヴィな癖に華麗で聴きやすい。まあ、聴きやすいって言ってもあくまでもMagmaとしてはの話で、暗黒迷宮組曲なのは全く…

キセル/窓に地球

ちょっとしたきっかけがあってキセルを初めて聴いた。ぽろぽろとかき鳴らされるギターと電子音、ゆらゆらしと浮遊するメロディ。幻想的だが毒気がある。鳴っている音そのもの以上に音と音の隙間が雄弁な音像はなんだか定型詩の世界のようで、京都の人たちと…

プレイリストその1

Porcupine Tree/Trains Saybia/Bend the Rules Anekdoten/The War is Over Downy/叙情譜 Mew/Symmetry Mogwai/Dial:Revenge Radiohead/There There Doves/Rise Coaltar of the Deepers/Prophet Proved Motorpsycho/Vortex Surfer コンタクト(Prima…

コンタクト/君の夢を見たんだ

柔らかい声に甘いメロディ、ノイジーなギターサウンドと来ればいかにも下北沢系なギターロックだが、それだけでは説明の付かない滑らかな翳り、緩やかにたゆたうダンスビート、プログレッシヴな構築美などがそこここに垣間見える辺りが個性的。曲の出来にや…

Hawkwind/Hall of the Mountain Grill

それまでの轟音宇宙サイケダンスロックに加えて重厚なシンセやメロトロンの壁が加わってシンフォニックになり、叙情性も増してプログレッシヴロックに近くなっている。元々初期の頃から大風呂敷を広げていたせいか、壮大になっても大仰にはなっておらず、実…

Horace Andy/In the Light/In the Light Dub

ダブ/レゲエは裾野が広すぎてどこから手を付けたら良いか解らんところがあるが、これはきっと超定番なんでしょう。Massive Attackでも聴けた超クールでぞっとするほど醒めた歌声と、あれとは裏腹の温かみのある歌とが両方聴けて、俺のような初心者にもすご…

Soil & "Pimp" Sessions/Pimp Master

流石に#2「No Taboo」の(ほぼ)ブラストビートには顎が落ちかけた。Death Jazzとの看板を掲げる彼らの面目躍如って感じだろうか。土台にあるのは割とオーソドックスなジャズではあるがどの曲もやたらと攻撃的で、退路を自ら断って臨むような潔さと刺々しさ…

Orange Goblin/The Big Black

彼らのアルバムの中では、最高にクールなジャケの格好良さもあって今のところこれが一番好き。何もかもを蹴散らして爆走する野蛮ロックンロール風味だけでなく、ずっしり沈み込んで絡みつくようなドゥーミーな色合いがしっかり出ているからか。曲自体の出来…